透明しずく型容器のラベル貼り

大手コンタクトレンズメーカー様より、コンタクトレンズケア用品の容器にラベルを貼りたいというお話をいただきました。デザインや使いやすさにこだ わりのある、しずく型の透明容器です。こだわりは容器の形状だけでなく、ラベルも凝ったものです。通常のラベル表面の印刷に加え、糊面にもデザインが印刷 されています。容器を覗くと、中身の液体越しに糊面の印刷部がうるおいのしずく型に見えるという面白いものです。

上面貼りラベラーTL104は平らな上面にラベルを貼るためのラベラーです。曲面にラベルを貼り付ける場合は、指定した位置にラベルを軽く接着させた後、容器の曲面になじませる工夫が必要です。また、コンベアで容器を搬送し、毎回同じ箇所にラベルを貼るには、搬送の姿勢が一定である必要があります。

容器の姿勢を安定させるための改造を施し、ラベルを指定の箇所に精度よく貼れるようになったのですが、ポイントは、決まった位置にラベルを貼るということだけではありませんでした。

今回のラベルは、初期接着させた後、なじませる力が弱いと、目視だけではわからないような小さな気泡が無数に入り ます。この気泡は時間が経つと、同一箇所に寄ってしまい、大きな気泡に変わってしまうことがあります。大きな気泡は糊のデザイン面を見ると、とても目立っ てしまいます。そのため気泡が入らないように、強くしごくようにしてなじませないとならないのですが、なじませる力が強すぎると、今度はラベルや容器に傷が入ってしまいます。ラベル貼り付け部の工夫が必要でした。

ラベル貼り付け部の材質を何度も変え、繰り返しテストを行った結果、ついに気泡が入らず、ラベルと容器に傷の入らない仕組みを開発することができました。貼りテストの結果に、お客様も十分満足していただき、無事に工場検収を終えることができました。

今後は、今回の経験を活かし、新たな容器にチャレンジすることができます。お客様に満足していただけてうれしく感じるとともに、上面貼りラベラーTL104の新たな可能性を発見できた思いです。

今回お受けしたしずく型容器

断面は楕円になります