天災での故障

5月の中旬、一本の電話が入りました。宮城県仙台市のお客様だったので、電話を受けた者に一瞬緊張が走りました。夏ギフトの最盛期で、フル稼働でボ トルラベラーを使用していたこともあり、困っておられました。東日本大震災での本震では難を逃れたお客様でしたが、余震でボトルラベラーが作業台から落ちたとの事でした。何度も来る余震に備え、いつもは作業が終わると床に直に置いていたのですが、たまたまそれをしなかったということでした。つくづく今回の 一連の震災の被害の大きさを感じました。

連絡をもらってすぐに、営業マンのスケジュールを調整して仙台のお客様を訪問しました。お客様からは、壊れた箇所を前もってデジカメで撮影して送信していただき、壊れた箇所の見当をつけて、すぐ部品交換できる体勢で訪問しました。

現場についてみると、故障したボトルラベラーのそばで、作業台いっぱいに容器とラベルを広げ、作業員の方が10人 がかりで、人手でラベル貼り作業をしていました。直径90mmぐらいのコーヒー缶に、巾の広いラベルを1周巻きで貼り付けているのですが、手できれいに貼 り付けるのは容易ではありません。早速部品交換を行い、ボトルラベラーはすぐに復旧できました。機械が正常動作するようになると、先ほどまで手でラベル貼 りをしていた作業員のうち9人は別の仕事に取り掛かり、残った1人がボトルラベラーで本生産を始め、見る見るうちにラベル貼り作業は進んでいきました。 10人がかりで行っていた作業を、1台のボトルラベラーと1人の作業員でこなせるようになっていました。

お客様からは早い対応にとても感謝されました。お客様いわく、「機械導入のビフォアー&アフターをつくづく感じたよ!」この言葉に我々も少し鼻が高くなりました。喜ばれる仕事が出来るなんて、至福のときでした。